トマちゃんへ




トマが家に来たのは、まだ3ヶ月で、ちっちゃくって、お目目がまん丸で、ちょこちょこって歩く姿が愛らしくって。今でもよく覚えています。


それがいつの間にか、ぬいぐるみの目はすべて、噛んで取ってしまうし、散歩の時は時に脱走してしまって車に向かって走ってしまい、ヒヤッとする時もあっておてんばに育ちましたね。


仕事から帰って来ると走って飛んで来て、ナデナデをねだり、抱っこをねだり、足が痛くなるぐらいずっと膝の上に居ましたね。

トマちゃんがおしりをプリップリッってふりながら歩く姿が可愛くって大好きです。今でも思い出すとニヤけてしまいます。


私が病気になり家から出れなくなった時、トマは気づかってすぐそばに寄り添って居てくれましたね。

私が悲しい時、寂しい時、辛い時、必ずそばにトマが居る、それだけで心が安らげて心強い気になれました。

犬は人間の気持ちがよく分かるといいますが、必ずトマはいつもすぐそばで支えてくれました。 ありがとう。本当に心の底からそう思います。

本当にありがとう。



でもトマが肝臓の病気になり、先生からは「治る事はない。結石が場所を移動したらすぐ悪くなって、危なくなる」って言われました。

そう言われて3年、ついにその時がやってきてしまいましたね。

オシッコに血がまじり、病院に連れて行ったら、すぐ入院、点滴。

日に日に弱って動けなくなるトマを見るのが悲しくって。


でも、面会に行くと、動けない体を無理に動かして、そばに来てくれて。

「辛いんだから動かなくてもいいんだよ」

「ここに居るから大丈夫」って言ってもずっとそばに居て。無理して座ってこっちを見てて。

辛かったね。痛かったね。



家に帰ってもずっとぐったり。体を起こしたなって思ったら、オシッコに。

ヨロヨロよろけながら、倒れながらでもトイレに行くトマを見て「もう、そこでしてもいいんだから」って涙が出ました。

入院して3日。家に帰って2日。

静かに息を引き取りました。 8月15日。あと3日で13歳の誕生日でした。

もっと早く異変に気づいてあげられていたら…。

13歳の誕生日を迎えられたのかなって思うとすごく悔いが残ります。

トマは幸せだったかな…。


楽しく過ごせたかな…。


トマがしてくれたように、私はトマが辛い時、側に居てあげられたかな…。


もっともっと一緒に居たかった…。



トマ。

今は体も元気になって走りまわってますか?

子供がいない私にとって、トマは子供のような存在でした。


トマと過ごした12年間。

トマと出会えて良かった。トマがうちの子で良かった。

いっぱいの幸せをありがとう。大好き。ずっと一緒だよ。

そっちに行ったら、また一緒に寄り添いながら楽しく過ごそうね。


                           ママより

                        越前市 塚崎家